歯茎が腫れて、口を動かすと前歯のあたりが痛い
検査・診断
レントゲンを確認すると、右上の前歯の根の先に黒い影が見られました。
これは「透過像」と呼ばれるもので、根の先に炎症や膿の袋のような病変があると、周囲の骨が少なくなり黒く写ることがあります。
さらに詳しく調べるため、CT撮影も行いました。
CTでは、レントゲンだけでは分かりにくい病変の大きさや広がり、骨の状態を立体的に確認できます。
正面から見ても、通常は骨がある部分に大きなくぼみが確認できます。
歯根端切除術とは
治療の流れ
麻酔・切開
処置部位の歯茎に麻酔を行い、痛みがない状態で処置を進めます。 患者様の状態を確認しながら、無理のないように慎重に処置を行います。
病変を取り除く
根の先にできた病変を確認するため、歯茎側から根の先へアプローチします。根の先にできていた炎症や膿の袋のような病変を取り除きます。感染源をできるだけ残さないよう、マイクロスコープ(歯科顕微鏡)を使用して細かく確認しながら処置を行います。
歯根の先端を切除
病変があった部位の根尖(根の先端)をカットします。 根の先端が細菌感染を起こして、今回の症状を起こしているので、その部分を取り除き、新しく薬剤を詰め直します。
逆根管充填
マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を用いて、根管内の状態を確認し、細菌感染している部分が取り除けているか、新しい薬剤がしっかり詰まっているか、を確認しながら、進めていきます。
縫合・経過観察
レントゲンにて、根管内にしっかり薬剤が入っていることを確認したら、切開した歯肉を縫合して、処置は終了です。 1週間後に傷口を確認し、問題なければ抜糸を行います。
治療後の経過
右上1の経過
右上1では、初診時に根の先の黒い影が大きく認められました。処置後6ヶ月では黒く抜けていた部分が小さくなり始め、処置後1年半ではさらに骨の回復が進んでいることが確認できます。
右上2の経過
右上2でも、初診時には根の先に透過像を認めました。処置後6ヶ月から徐々に黒い影の縮小が見られ、処置後1年半では根の先の骨が回復してきていることが確認できます。
正面での比較
初診時のCTでは、右上1・2の根の先に大きな骨の欠損を認めました。処置後1年6ヶ月では、初診時と比較して骨の回復が進み、くぼんでいた部分が改善していることが確認できます。
歯肉の状態
通常、歯肉を切開する外科処置では、術後に歯茎のラインが下がることがあります。 これをリセッション(歯肉退縮)といいます。
リセッションが起こると、歯が長く見えたり、歯と歯の間のすき間が目立ったりすることがあります。
今回のケースでは、初診時と処置後1年半を比較しても、歯茎のラインに大きな変化はありませんでした。
炎症の改善だけでなく、前歯の見た目にも配慮しながら経過を確認しています。
まとめ
歯根端切除術後はすぐに骨が完全に戻るわけではありませんが、時間をかけて少しずつ回復していきます。症状の改善だけでなく、レントゲンやCTで根の先の状態を確認しながら、定期的に経過を追うことが大切です。
費用と通院回数
| 回数 | 費用 | |
|---|---|---|
| 検査・診断 | 1 | 4,000〜5,000円程度 |
| 歯根端切除 | 1 | 12,000円程度(保険適応) |
| 抜糸・消毒 | 1 | 歯根端切除費用に含む |
| 経過観察 | 歯根端切除費用に含む | |
| 定期検診 | 3ヶ月に1回程度 | 保険適応 |
※処置や検査の内容により、金額が前後する場合があります
歯根端切除術を選択するメリット・デメリット
メリット
抜歯を避けられる可能性がある
通常の根管治療で治らない病変に対応できる
被せ物を外さずに治療できる可能性がある
デメリット
外科処置が必要
腫れや痛みが出る場合がある
全ての歯に適応できるわけではない
再発のリスクがゼロではない
こんな症状がある方は一度ご相談ください
- 根管治療後にも痛みがある
- 歯茎にできものがある
- 歯の根の先に膿があると言われた
- 抜歯が必要と言われたが歯を残したい
目白デンタルクリニックでは、複数名の医師で広い視点から歯のお悩みを解決します!
医院の特徴
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